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9便は高白浜仮設支援でした。10便は橋浦保育所運動会応援です。

2011-09-20
 9便の高白浜仮設支援の活動は、インフレ気味の一千万円ショップ(現地のおばちゃんのアイデア)と秋祭り屋台村。昼間は屋台の準備、その時間を利用しておばちゃんたちを橋浦保育所へ案内しました。保育所の運動会で使う玉入れ用の紅白の玉をおばちゃんたちが手作りしてくれた物を一緒に届けたのです。玉の中身の籾殻は中越地震の被災地川口町木沢在住の平澤さんからの品。助け合いの三角関係です。車内では久しぶりの遠出におばちゃんたちの話に花が咲いたが、どんな花が咲いたのかよくわかりません。特に仮設最高齢のトミちゃん(84歳)は生まれてから今まで高白浜を出たことが無いそうで、ほとんど理解出来ませんでした。途中の被害風景に自分たちの経験と、そして以前の記憶と重ねあわせながらお話は切れる事がありませんでした。
 保育所では所長先生が待っていてくれました。当日の様子はどうだったのか、とのおばちゃんたちの質問で初めて聞く被害当日の様子でした。当日は地震の後ほとんどの子はお迎えの家族に引き取られたのですが、4名がまだ残っていたところに津波が襲いかかったそうです。玄関から濁流が入り込み、一番奥の遊戯室のストーブの木製カバーに子供たちを乗せて守って4時間立ちっぱなしだったそうです。窓からは流される家、車、牛、そして人が見えるもののどうしようもなく、ただただ救助を待つだけだったそうです。また折角親が迎えにきたのに、その後の避難でつないだ手が津波の勢いに負けて離れてしまい、助からなかった子がそうです。そんな生々しい話を聞きだせるのも同じ被災者同士だからでしょう。
被災状況を聞く


 それぞれの経験を語り合ったあとに玉の贈呈が行われました。他の保育園でも使う予定があるとか。おばちゃんたちの手作りの玉が宙を飛ぶ運動会の応援隊活動が10便で予定されています。
贈呈式


 おばちゃんたちはその後道の駅上品の郷に寄り、久しぶりの買い物と外食を楽しみました。
 
 仮設住宅でも海の仕事の準備を始める方がいました。この作業は海鞘の養殖用のロープの準備。このロープに種を付けるんだそうですが、そのための道具が不思議で見せてもらったところカジキマグロの角を削ったものだそうです。すこしづつですが復興の兆しも見え始めました。
海鞘用ロープ


ところがここにも問題が。現地ではこのロープが品薄でなかなか手に入らないんだとか。北海道から神奈川県まで漁業被害は起きていますから,様々な物が足りなくなっているんですね。これも復興の足かせになります。

 仮設住宅の住み心地は決してよくありません。その原因の一つは収納力の小ささです。何しろ押し入れ一つしか無く,それも天袋が無いため上段は使い勝手がきわめて悪いのです。それの解消も今回の目的の一つでした。でその成果がこれです。
棚1
棚2


 また二回目の訪問ということで少し気心が知れたせいでしょうか。こんなすごいことをやった方がいました。
おしゃべり

 何ともないおしゃべり風景ですが、被災地で普通のことをやるのはとても大事だが難しいことでもあります。女同士のおしゃべりで吐き出せたことがたくさんあったのではないかと思います。大ヒットのボランティア活動でした。
 夜になると秋祭り。前回作った縁台がここでも大活躍。いろいろな屋台が皆さんの口を楽しませました。また一千万円ショップは今度も大にぎわい。飛ぶように品物が売れました。
祭4
祭1
祭2
祭3


 最後にボランティアへサプライズプレゼントがありました。前回お渡ししたまけないそうがすっかり気に入ったおばちゃんたち。ボランティアに上げるためせっせと作り貯めていたそうで,今回それが参加者全員にプレゼントされました。トミちゃんから手渡されてみんなびっくり。大切なお土産になりました。
まけないぞう贈呈

 

 
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第4便報告

2011-06-19
6月17日発の第4便は第3便と同じく石巻市北上町橋浦地区を担当しました。
長時間狭いバスの中で固まった体をほぐす事が最初の課題。
体操
 参加者の体育指導員の号令で作業に備えました。狭いバスですから、高速道路での休憩時やバスを降りた後体操は大事ですね。

 今回活動を依頼された場所は三ヶ所。全員84名でまず保育園に向かい、必要人数を確認しました。都会と違い、保育園といえども広々としています。その園庭いっぱいに津波の土砂が被い尽くし、すでに雑草も茂ってきました。ここの要望は園庭整備。半数をここに当てることにし、次の依頼場所へ。二件目の松本さん宅は高齢のご夫婦二人住まい。庭をきれいにして欲しいとの事だが、そんなに急がないという事と、日常生活に支障はない場所との事なので三班24名を当てる。残りは美容院を営む佐々木さんのお宅の床下の泥上げ。
 午前中は小雨がぱらつく中での作業となったが、みんな熱心に活動。どれも地味な作業だが、依頼者に取っては切実なもの。特に小さな子供を預かる保育園の先生としては早く子供たちをきちんとした環境で遊ばせたいとの思いは強いと思う。ボランティアが来ていると報告を受け、急いでこられて園長先生は園舎の角を曲がり園庭に集まっているボランティア40名を見たとたん「まあ、こんなに・・・」と言ったきり下を向いてしまわれた。これで何とかなる、と思われたのか。参加者もそれを見て涙を誘われたものが多かった。
園長とボラ
 張り切って園庭をきれいにしようとは思うものの、都会の保育園とは違う広い庭。人力だけでは片付けられないので、遊具周りや植え込みの周辺に被い茂っている雑草取りと、汚泥の除去に集中しました。
その結果
橋浦保育所園庭
草ぼうぼうの庭も                   こんなにきれいに

 佐々木さんのお宅は数年前に新築した家には床下に水が来た程度で済んだのはアルミサッシがきちんとしていたから。しかし家の前は道路を隔てて北上川の堤防があります。そこを超えた津波で古い方の住宅の床下にはたっぷりの汚泥が溜まっていました。床下の作業の場合は床板の釘などに注意する必要があります。今回の災害でボランティアの負傷が多いのはこの釘によるもので、足下をしっかり固める必要があるのはこのためです。
 作業終了後は恒例の記念写真を撮らせていただきました。
2.佐々木さん宅での記念撮影
 みんなのカッパの汚れ具合が奮闘の後を物語っています。

 本日の昼食は前回の参加者飯塚さんがバスにお弁当を忘れて、トボトボと町中を歩いていて偶然発見した「栄屋食堂」にお弁当を頼んでおきました。詳しくは飯塚さんブログhttp://ameblo.jp/dreamjoe/theme-10037794723.htmlでどうぞ。まさにケガの功名です。裏の納屋に特設食堂を設けてくれていました。頼んでおいた唐揚げ弁当の他にも焼きそばや炊き込みご飯、漬け物のサービスも。お弁当を頼み損ねた人もこれらで満足。栄屋さんの売り上げアップにも貢献出来ました。みんなで書いた寄せ書きを送り記念写真。寄せ書きは大変に喜んでくれ、「額に入れておいたら」との声があったとか。
3.栄屋食堂

この日は発災からちょうど三ヶ月目の11日。午後2時46分には新北上大橋をのぞむ場所に移動しました。そこは今回の津波で全校児童108名中74名が、教職員13名中10名が死亡、行方不明という悲劇の地を遠望する場所です。防災無線が地域に黙祷を呼びかけました。私たちも全員で黙祷しました。
6,11
この地域が津波でどうなったかを知ることができる写真もあります。
http://twitpic.com/4ilnt9/full
 
 今回の活動では、参加者にいた保育士が保育園の園長先生とじっくり話をして要望を聞き取りました。その時間を作ったのは保育園組の班長さんの機転でした。なかなか遠慮して要求を出さない東北の方々ですが、同業者の立場からじっくりと聞いたのが良かったのだと思います。素晴らしいボラバス仲間です。
 現在必要物資は着々と集まりつつありますが、カーテンや暗幕は購入するしかないようです。また職員の事務用机と椅子は確保出来たものの、運送の手だてに苦慮しています。橋浦保育所支援募金を開始しているメンバーが出てきました。当研究所でも募金を呼びかけています。
三菱東京UFJ銀行大倉山支店 国際救急法研究所 普通 0428821
までお寄せください。この募金は橋浦保育所の為に使います。
皆さんのご支援をお待ちしています。





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石巻市ボランティアバス第二陣報告その一

2011-05-17
大街道地区の泥が詰まった側溝の掃除


大街道地区の側溝を掃除する。今回は神奈川組120名と行田市組30名の共同作業。おかげで4本の道路の両側の側溝をなんとか掃除できた。人海作戦が可能なボランティアバスならではだ。梅雨入りする前に解決しないと環境の悪化を招く。しかし側溝の中はねちゃねちゃしたタールのような液体が充満し悪臭もすごい。
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石巻市ボランティアバス第二陣報告その2

2011-05-17
津波でめちゃめちゃになった室内


津波の直撃を受け室内がめちゃめちゃになった住宅。お母さんはもう壊すのだ、とあきらめ顔だが、それでも津波にやられたままは嫌だと言う。そのやるせない気持ちはよくわかる。モルモン教信徒のグループと共同作業でなんとか玄関先と台所、廊下を片付けたが、残念ながら時間切れとなった。


佐々木さんご夫婦と


側溝掃除をしていたら床下の泥出しを頼まれた。ボランティアセンターに何回も頼んだがまだ来ていないと言う。側溝が終わったグループから人員を出し、庭先と床下二部屋をなんとか片付けた。目の前に出てきたニーズに対応するのも必要。一緒に写真を撮らせて欲しいと言ったら「写真まで撮ってもらえてわるいわねえ」と言われた。ぜひこの写真を佐々木さんにお渡ししたいものだ。
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